※画像はイメージです。
タイの高速鉄道計画はもつれながらも進行中…
タイで高速鉄道建設計画が進行中
複数本の高速鉄道を敷設する構想ですが、現時点で具体的に進行しているのは2路線になります。
1.中国方式のバンコク~ノンカイ線(約650キロ)
将来的にはノンカイからさらに延線されラオスを抜けて中国までつなごうというもので、中国が推し進める一帯一路構想の一部となります。
2017年末についにバンコク~ナコンラチャシマー間の約250kmが着工しました。順調にいけば2021年に開業となります。
2.バンコク~チェンマイ線(約670キロ)は日本方式の予定
2016年にタイと日本で覚書を交わしていますが正式な契約締結には至っていません。
計画では工事は2期に分け、まずはバンコク-ピサヌローク間(約380キロ)から建設を始め、2019年の着工、2025年の開業を目指しています。
交渉のネックとなっているのが4200億バーツといわれる高額な事業費のようです。
列車の最高速度を落としたり、駅を減らしたりすることで予算削減を検討しているような報道もありますが、最終的にはどう落ち着くのか予断を許しません。
大プロジェクトですから合意形成は難しいですよね…
そもそも、鉄道インフラは開業してみないとその効果がなかなかわからないものです。
やはりタイ国内でもその莫大な予算に対して十分なメリットがあるのか訝しんで様々な声があります。
やっと着工した中国方式についても決定までもつれにもつれました。
そういった事情は私達日本人にはよくわかります。
日本国内でも賛成派と反対派に分かれ議会が紛糾したり、どこに駅を設けるかの駆け引きがあり、工事受注にあたり業者が談合したりと色々見てきていますから。
日本の感覚からすると構想が出てから、着工、開業までむしろ早いくらいに感じます。
リニア新幹線はJR東海が建設を表明したのが2007年、着工が2014年、現時点での開業目標が2027年ですから。
ちなみに構想というか研究が始まったのは1962年…。
タイのインフラ整備は急務
タイの場合、人口がバンコクに一極集中で他地区に大都市がないので当面の旅客収入はあまり見込めない状況にありますが、
と考えると、やはり高速鉄道整備は不可欠なようにも思えます。
タイの高速鉄道の動向に今後も目が離せません。
画像はタイの在来線 単線なので上りが止まると行き違いのために下りももれなく止まります。