タイの基礎知識⑲ コンドミニアムのプレビルド投資って?
コンドミニアムプレビルド投資って!?
発展目覚ましいタイでは投資熱も非常に高くなっています。
中でも今が旬なのは新築コンドミニアムのプレビルド投資です。
日本でも新築分譲マンションは完成前に青田で購入するのが普通ですが、タイのプレビルド投資では投資家の多くは完成前に購入して、完成前に転売します。
日本で不動産投資というとアパートやマンションを賃貸相場、地価相場を踏まえ、保有期間中の収入、経費にローン支払いを10年以上に渡りシミュレーションして購入しますが、タイでは成長ボーナス期特有のキャピタルゲインを短期に効率よく得る投資スタイルが主流です。
いくら新興国とはいえ不動産を転がすなんて莫大な資金が必要なのではと思われるでしょう。実際、近年は不動産価格が上昇してバンコク中心部のコンドミニアムの販売価格は日本並みの金額ですし、ローンを利用するのはハードルが高いです。
プレビルド投資が魅力的なのは、物件価格の1割程度の手付金だけで投資が始めらることです。完成前に転売すれば物件代金を支払うことなく手付金の回収と転売差益を受領できます。
手付金だけで投資が可能なのでレバレッジ効果もあります。
仮に、1000万THBの物件を70万THBの手付金で契約して、半年後に1050万THBで転売したとします。一見、1000万THB投資して50万THBの利益が出たので5%のリターンと思いますが、実際に投資したのは70万THBで半年で50万THBの利益なので年利40%以上となります。
また、竣工していないので修繕積立金や共益費といったランニングコストも掛かりません。
もちろんいいことだけではありません
ただし、もし転売先を見つけられないままコンドミニアムが竣工してしまった場合、当然、物件代金をデベロッパーに支払わなければなりません。支払えない、もしくは支払わない場合は支払済みの手付金が没収されてしまいます。
転売目的でプレビルド投資をしている人達はそれは避けたいので竣工間際に売りのラッシュとなり、買い手に足元を見られて叩かれることがあります。
また、デベロッパーの資金繰りが悪くなって途中で工事がストップしたり、物件価格が上がったとしても為替が円高に振れると儲けが出なかったりします。
さらに、儲け話には良からぬ人も群がってくるので、期間限定のおいしい話を持ち掛けられ乗ってみたらとんでもない立地の物件だったり、都合の良い転売先にされたりします。
やはり、自分で立地や物件の市場性を判断できる目を持つ、もしくはそれができる目利きを知り合いに持たないと、裸でハイエナの群れにつっこむようなものです。
タイのコンドミニアムの魅力は投資以外にもある
タイの物価が先進国の水準にくらべ安いので価格上昇の伸びしろはあり、まだまだプレビルド投資は成り立つと思いますが、投資手段としての側面だけを追い求めなくても、タイのコンドミニアムはそれ自体が魅力的なものが多いです。標準仕様が日本よりハイグレードで、プールやフィットネスといったファシリティーが充実していて高級ホテルのようです。自分好みの立地にお気に入り物件を購入して、竣工したら自分がタイに来た時に滞在したり、貸しながら良い条件で売却できるタイミングを窺うといった、ゆるーい感じの投資でも利益を見込めるのではないでしょうか。もちろん投資効率は落ちますが。
いずれはタイの不動産市場も成熟して中長期保有や実需がメインとなっていくでしょう。それまでにプレビルド投資で荒稼ぎするか、それとも、お気に入り物件を押さえておくか。もちろんそれは個々人の自由ですが、一つだけ確実なことは、タイで投資するなら「タイランドエリート」に入っていると便利ということです。コンドミニアム視察、購入のお供に是非どうぞ。って強引につなげていますが…。