タイの基礎知識⑨ タイの歴史を少し
タイの歴史を知るとタイ旅行・長期滞在をもっと楽しめる!
プミポン前国王の葬儀が行われています。
プミポン前国王は1946年に即位し、崩御は2016年なので70年間もの在位期間となります。
様々な国難を乗り越えてきた実績と人柄で国民にとても人気のある国王でした。
ところで、プミポン国王というのは通称でラーマ9世が正式とのことです。
タイの王室は1782年にできたチャクリー王朝が起源で、歴代の王がラーマと名乗り、プミポン前国王が9代目、ワチラーロンコーン現国王が10代目でラーマ10世です。
タイは東南アジアで唯一、植民地にならなかった国として知られていますが、古代から国家として確立されていた訳ではなく、隣国の部族、アンコールワットを築いたクメール人や、モン族、ビルマとの攻防を繰り返していました。チャクリー王朝以前にはスコータイ王朝やアユタヤ王朝などがありましたが、他国から侵略を受け滅亡したり、逆に他国から領土を奪回したり隆盛と衰退の歴史です。
チャクリー王朝は200年以上も継続していますが、その間もクーデターが度々起きており、政治体制も絶対王政から立憲君主制に、国名がシャムからタイに、民主化を成し遂げたとはいえ現在も軍部が強く軍事政権です。
タイは常に他国からの侵略に気を払い、他国と切磋琢磨するアイデンティティーがあるのでしょう。現在は直接的な武力衝突は少なく武力はむしろ抑止力ですが、替わって経済が戦争状態です。資源の少ないタイがこれほどの経済発展を成し遂げたのはそのようなアイデンティティーによるのかもしれません。