タイの基礎知識④ 民族・宗教の主流派と多様性
タイはタイ族、華人、マレー系、インド系その他の少数民族で構成される多民族国家ですが、割合ではタイ族が約8割程度、華人約1割程度で大多数となっています。
ただ、実際は混血化が進み中国人の血を引いていても華人との認識がない人は非常に多く、特にタイ中部では中国人の子孫でない人を探すのは難しいとさえ言われているようです。
そんな国民の90%以上が仏教、中でも上座部(小乗)仏教を信仰しています。
ブッダの死後、仏教は分派していきましたが、中でも上座部仏教は正統派で、ブッダの教えに忠実で、出家して戒律を守り煩悩を滅っしようとします。イメージとしては僧院に閉じこもり、厳しい修行に耐えて極めるといった感じですが、多くのタイ人はそこまでしている様子はありません。現代の生活と調和したかたちとなっているのでしょう。
また、南部のマレーシア国境付近はイスラム教が多数となっています。元々はイスラム教の別の国だったのをタイ国が併合した歴史があり、独立を求めてのテロ等の武力行使がたまに起こります。
プレゼンスを増す中国、イスラム社会との対立、タイは世界の縮図と言えるかもしれませんね。