「この滞在にはビザは必要!?」 ビザについての知識って結構曖昧じゃないですか?
ビザとは
国籍も永住権もない国に入国するにはビザ(査証)が必要です。
ビザは入国しようとする国の在外公館(大使館、領事館)にあらかじめ申請し審査を経て発行されます。
日本からタイに行く場合は、たいていは日本にあるタイ大使館に申請することになりますが、日本に限らず世界各国のタイ大使館で申請ができます。
ただし、手数料や発行までの期間は大使館のある国によって異なります。やはり隣国のように近い国にある大使館で手続きした方がスムーズなようです。
ビザは入国条件の1つ
冒頭で、入国にはビザが必要と言いましたが、厳密に言うと「ビザ=入国条件」ではなく、ビザは入国の条件の一つです。
実際に入国する時に、入国審査官が改めてパスポートやビザの有効性、入国目的、滞在予定期間を審査し、上陸の許可を判断します。
基本的にはビザを取ってきたのに入国拒否ってことはごくごく稀なケースということなのでしょうが、トランプ大統領のように突然の大統領令ということもあるので全く起こらないとは言えません。
なお、マルチプルビザでない限りはビザは上陸が許可された時点でお役御免となり、逆に外国に滞在する根拠は、パスポートに押された「上陸許可」の印となります。
観光目的の短期滞在ならビザ不要!?
ここまで読むと、やはり海外に行くのは面倒なんだと思うでしょう。でも、毎月のように海外旅行に行ってる人って結構いますが、その人たちが毎回そんな手続きしてるようにも思えない訳です。
実は一部の国への入国は、短期の観光目的の滞在であればビザが要件となっていませんし、その場合は旅行代理店が代理で手続きすることも可能です。
特に日本のパスポート所持者は世界最多の180カ国にビザなしで入国できますので(同数の国があるので1位タイであり、2位以下も僅差ですが)、一部の国というよりほとんどの国といってもいいかもしれません。
また、パスポート発行国によりビザなしで入国できる国が異なるということは、日本からはビザなしで行けるのに、その国から日本はビザなしで入れないという国があるってことです、中国とか。
日本人旅行者は素行が良く、金も落とすと思われているということです。
ただし、上陸許可の要件にビザが含まれないということだけで、入国時に審査されないということではないので、入国審査に時間を取られますし、入国を拒否されることもあります。
ビザには在留目的と在留期間がある
ビザは在留目的によりビザの種類、申請手続き等が異なります。
また、在留期間が定められており、期間が来ると一旦出国するか、延長手続きが必要です。
在留目的によるビザの種類は国ごとに違いますが代表的なものでいうと、ビジネス、観光、留学、家族といったところです。
もちろん国によりますが、マイナーなものを含めると結構な種類があったりします。日本は20種類以上あり、アメリカは30種類程度あります。
期間は3ヶ月程度がメジャーなようです。
海外ロングステイにはそれなりのハードルがある
短期の観光旅行を楽しむのであれば最近はLCCも充実し申し分ない環境が整ってきましたが、海外にロングステイや移住をしようとすると決して簡単・便利ではありません。マネーロンダリングやテロといった犯罪防止の観点からより厳しくなっている面もあります。
ビザの取得についても、正当な目的をもって計画的な行動が必要であり、その滞在がそういった手間、コストに見合うのかを検証しなければなりません。
国籍や永住権を取得すれば基本的には在留活動、期間は制限されなくなりますが、そう簡単に取れるものではありません。
いずれは国籍や永住権を取得するにしても、取得の要件にビザによる滞在実績を挙げている国が多いので、ロングステイや移住をお考えの方にはまずはビザについての知識が必須となるでしょう。